2014.04.02

ワカバグモ

こんにちは、昭和リーブス福知山店研究室の高橋です。

4月に入り各地で桜が咲き始め、いよいよ春という感じがしてきました。
桜が終わると5月にかけて若葉の季節となりますが、
姿も名前もその若葉を表現しているクモがいます。
ワカバグモ1.JPG
これはワカバグモというクモで、名前のとおりに緑で綺麗なクモです。
このクモは網を張らない徘徊性のクモで、待ち伏せで獲物を捕らえます。
ワカバグモはカニグモ科に属するクモですが、左右の前足二本が長く、
待ち伏せをする姿がカニに似ていることからカニグモ科と呼ばれています。

ワカバグモ2.JPG
頭をアップにすると眼が8個あり、各方向に向いているのがよくわかります。
クモの眼は種類によって違い、その数や配置によって種を区別するのに役立ちます。
ハエトリグモなどは眼が良いことが知られ、大きく発達していますが、
洞窟に住む種では眼が退化して無いものもいます。

このワカバグモは去年の12月に粘着トラップの裏側に付いていました。
おそらく越冬のために潜んでいたのでしょう。
温かい室内から寒い外に出すのも気が引けたのでしばらく保護し、
冬でも発生が見られるカワゲラなどをエサとして4月まで飼育してきました。
若葉の季節になればエサも豊富になるので、また自然に還してやりたいと思います。

2013.12.16

アリとキリギリスとコオロギと

こんにちは、昭和リーブス福知山店研究室の高橋です。

今日はなかなか珍しい虫が捕獲されましたので紹介します。
どのくらい珍しいかというと毎日毎日膨大な量の虫が届く中でも、
これが見つかるのは年に一回あるかないかです。
1-PC160024.JPG
この写真だけを見ると、ゴキブリだと思われる人が多いかもしれませんが、
これはアリヅカコオロギというコオロギの仲間です。
アリヅカと付いていますが、これはアリの巣のことで
このコオロギはアリの巣の中で生活するという珍しい生態をしています。

アリの巣の中では、アリにすぐに襲われてしまいそうですが、
このアリヅカコオロギはアリの臭いを体に付けることで巣に潜り込んでいます。
こうして安全な巣の中で、アリが集めたエサのおこぼれを戴くという生活をしています。

アリとキリギリスという寓話では、夏にせっせと働いたアリが冬を乗り越え、
夏に遊んでいたキリギリスは冬に飢えて死んでしまいましたが、
このアリヅカコオロギは寓話の教訓をあざ笑うかのような生活をしているわけです。

2013.10.09

秋のスズメバチ

こんにちは、昭和リーブス福知山店研究室の高橋です。
南但店より大型のスズメバチの巣の写真が届きましたのでご紹介します。

1-DSC00008.JPGこれは日本産スズメバチの中でも最も大型の巣を形成するキイロスズメバチの巣です。
直径70センチほどあり、中には多くのハチが住んでいて、
これほどの大きさになると働きバチの数は1000匹前後と思われます。
頂点にはただ一匹の女王バチが君臨し、ハチの帝国とも言えます。

真ん中の穴が出入口です。

階層.jpgこれは過去にご紹介したオオスズメバチの巣の内部ですが、
キイロスズメバチも同様にこのお皿のようなものが何段も重なって一つの巣を形成しています。

スズメバチは秋にかけて活動が活発化し、刺される被害が多く発生しますが
それはこの季節がスズメバチにとって重要な時期であるからです。
9月下旬頃になると、巣の中では新女王と雄バチが生まれ始めます。
それらは、巣の外で交尾した後、新女王だけが土中や朽木の中で越冬します。
雄バチと働きバチ、旧女王バチは冬までに死に絶えて、巣は空になります。
越冬した女王バチは、春になるとたった一匹で巣を造り始めるのです。

ですので、秋はスズメバチにとって重要な時期であり
巣を守るために非常に攻撃的で近づくだけで刺される可能性があります。
発見されましたら弊社で駆除を承っておりますので、ご利用ください。

2013.06.18

ヤモリ

こんにちは、昭和リーブス福知山店研究室の高橋です。

梅雨に入りましたが、雨が少なく暑い日が続いています。
暑くなると虫の活動も活発化し、明かりにも沢山の虫が集まるようになります。
それを狙って出没してくるのがヤモリです。
今年初めてヤモリを見かけたので、写真を撮ってみました。

yamori1.JPG

ヤモリとイモリはよく似ていると言われますが、
こうしてアップで見ると、肌はウロコでザラザラしていて
ヤモリは爬虫類であることがよくわかります。
人間から見るとカワイイものですが、虫の立場にすれば恐竜のように見えることでしょう。
イモリは両生類でウロコは無く、水場に住んでいます。

ヤモリはご存知のように、壁や天井を自由自在に歩き回れるますが、
その秘密は足の裏にあります。

yamori2.JPG

ヤモリの足の仕組みが解明されたのは、2000年頃とかなり最近のことになります。
ヤモリの足の裏には微細な毛が無数に生えていて、
毛の先端と壁面の凹凸がファンデルワールス力で吸着しているそうです。
ファンデルワールス力というと高校の化学で、「分子間に働く弱い引力」として
習ったのを思い出しますが、それをヤモリが利用しているというのは驚きです。

このヤモリの足の裏にヒントを得た接着テープが開発されていて、
その名も「ヤモリテープ」というのだそうです。
強い接着力があるのに、めくれば簡単に剥離でき、
従来の粘着テープのように粘着剤が残ることはなく、
テープ自体も繰り返し利用できるそうです。

今はまだ高価で一般には売られていませんが、将来的には一般販売を目指しているそうで、
普段の生活でヤモリの恩恵を受けられる日がいつか来るのでしょう。

2013.04.09

春の嵐

こんにちは、昭和リーブス福知山店研究室の高橋です。
4月6日から7日にかけて発達した低気圧による春の嵐となりました。
桜もせっかく満開だったのですが、だいぶ散ってしまったようです。
1-IMG_5665.JPG

気象予報の発達した現代では、低気圧の接近もかなり正確に
予報できるようになっていますが、天気予報が無かった頃は、
山にかかる雲や虫の様子などを観察して天気を予想していました。

これからの季節に関係することわざとしては
「羽アリが多く出れば雨が近い」というものがあります。
シロアリの羽アリは雨が降った後や、雨が振りそうな蒸し暑い日に
巣から飛び出して結婚飛行を行うことが多く、
そうしたことからこのことわざが生まれたのでしょう。
羽蟻.jpg
シロアリの早期発見のためには羽アリの発見が重要となります。
羽アリが発生していると、それを食べようとするツバメなどの鳥が
集まってくることも特徴の一つです。

特にお風呂場やトイレ周辺から飛び立つことが多いので、注意が必要です。
羽アリは殺虫剤で処理したり、掃除機で吸い取れば簡単に処理はできますが、
床下では、シロアリによる被害がある可能性がありますので、
適正な診断をお勧めします。

詳しくは、
お電話(フリーダイヤル0120-64-7575)
又は、お問い合わせフォームまでどうぞ。

2013.01.22

トビムシ

こんにちは、昭和リーブス福知山店研究室の高橋です。

今年の冬も何回か雪が降り、いよいよ冬本番という感じがして来ました。
気温が低くなると虫を見かけることも少なくなるのですが、
土の中に目をやるとまだ活動している虫を観察することができます。

1-1-P1162519.JPGこれはクワガタの飼育ケースの中に住んでいたトビムシの一種です。
トビムシとは体長1~3mmの羽がない昆虫で、
敵が近づくとピョンピョン飛び跳ねて逃げることからトビムシと言われています。

一般的に土壌の中に生息しているものと知られていますが、
樹上、水辺、雪上、海浜、洞窟などにも発見され、
北極や南極にまで分布している昆虫です。
トビムシが寒さに強いのは不凍液を体内に蓄積して体の凍結を防いでいるからです。

食べ物はいわゆる有機物で、腐敗した動植物などがそれに該当するので、
このトビムシは飼育ケースの腐葉土を食べていたのでしょう。
1-P1162524.JPG

あらゆる場所で生息できるため、
高い清浄度を求められる工場などで発生することもあり、
この場合は害虫として扱われてしまうこともありますが、
生態系における分解者として食物連鎖の最下位に位置し、
非常に重要な役割を持っています。
日本の森林土壌の1㎡あたりに4万匹以上のトビムシが生息しており、
森のプランクトンとも言われ繁栄しているのです。

2012.10.04

収穫の秋

こんにちは、昭和リーブス福知山店研究室の高橋です。

10月に入り気候もいよいよ秋らしくなり、
外でもあちこちで稲刈りの風景を見かけるようになりました。
収穫の秋なのは生き物も同じようで、
自動販売機ではアマガエルが虫を食べに来ていました。
冬に向けての食い溜めなのかもしれません。

カエル.JPG

また、秋になるとスズメバチの活動に注意が必要になります。
スズメバチは秋に女王バチを出産するため警戒が高まってくるからです。
弊社の蜂駆除業務で回収される蜂の巣も大きくなってきています。
発見されましたらご相談ください。

2012.07.17

梅雨明け

こんにちは、昭和リーブス福知山店の高橋です。
近畿地方も本日7月17日に梅雨明けとなりました。
夏本番となり、虫の活動もより活発になってきます。
今日は夏の虫の一つであるトンボを紹介したいと思います。

IMG_3441.JPGまずはコシアキトンボ。
腹部の白いワンポイントが特徴で、
白い部分が空いているように見えるため名づけられました。

トンボは縄張り意識が強いのですが、その中でも喧嘩っ早いことで有名です。
ホバリングで縄張りを巡回して、入ってくる他のトンボを追い掛け回しています。
小回りが効いて動きが面白いので見ていて飽きないトンボです。

IMG_3346-001.JPG地面で休んでいる真っ赤なトンボはショウジョウトンボと思われます。
赤いトンボは色々いますが、一般的に赤とんぼと言われるのは
アキアカネであることが多く、それとは別の種類です。
先ほどのコシアキトンボのように飛び回っているわけではなく
縄張りのパトロールと休憩を繰り返しているスタイルです。

IMG_3516.JPGそして夏のトンボの王者ギンヤンマです。
大きさではオニヤンマのほうが大きいのですが、
ギンヤンマの美しさと堂々とした風格は別格のように思います。
ギンヤンマは縄張りの範囲が大きく、スピードも速いので、
写真に撮るのは苦労しました。

IMG_3544.JPG連結して産卵中なのはイトトンボの一種(クロイトトンボ?)
お腹を水中に突っ込んで植物の茎に産卵をしています。
イトトンボは小さく繊細で飛ぶ力も弱いため、
他の大きなトンボから隠れるように茂みなどにいることが多いです。

IMG_3600.JPG同じく産卵中なのがシオカラトンボです。

IMG_3601.JPGホバリングで狙いを定めて、急降下して水面を蹴るようにして産卵を行います。

シオカラトンボはオスとメスで色が違います。
IMG_3342.JPGこっちがオスのシオカラトンボ。
シオカラトンボはメスの産卵中にオスが警護するはずですが見当たりませんでした。
すぐ近くで休んでいたこいつが相方かもしれませんね。
ハネがボロボロだったのでお疲れなのかもしれません。

皆様も暑い日が続きますので、お気をつけ下さい。

2012.06.12

入梅

こんにちは、昭和リーブス福知山店研究室の高橋です。
近畿地方もいよいよ梅雨入りしました。
これからしばらく憂鬱な季節となりますが、
この季節しか楽しめないものと言えば紫陽花や蛍などがあります。

福知山近辺でも紫陽花が色付き始めていて、
6月下旬頃が見頃になりそうです。
IMG_3132.JPG

テントウムシ.JPG羽化したてでまだ羽が少し淡い色のナナホシテントウ。
左にあるのはテントウムシの蛹の抜け殻。

梅雨の頃に私たちの目を楽しませてくれる紫陽花ですが、
あまり知られていませんが実は毒を持っています。

過去には料理に添えられた葉を食べて中毒事故も発生しています。
季節の草花を料理の飾りつけに使用されることがあるかと思いますが、
紫陽花は使用されませんようにお願いします。

2012.05.16

スーパームーン

こんにちは、昭和リーブス福知山店研究室の高橋です。
今年のゴールデンウィークはスーパームーンが話題になりました。
スーパームーンとは満月が通常よりも大きくて明るく見える現象です。

楕円形の軌道を描く月が地球に最も接近するタイミングで満月になると、
最も遠い時より最大で大きさが14%、明るさは30%増すとのことです。
IMG_2854.JPG
実際に普段より明るく見えて、月明りで夜道も明るいぐらいでした。
写真に撮って拡大してみましたが、意外とクレーターなどでゴツゴツしてるものですね。

今月は5月21日に金環食もあります。
残念ながら近畿北部では部分日食となりますが、楽しみなものです。

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